駒の湯温泉はもともとは「桃源郷」と呼ばれる山の森の中にありました。
地震による土石流であっという間に堆積土砂でいっぱいになってしまいました。
森林も先代の大事にしていた庭もなくなり…
河川の工事のために、大切な思い出の場所は工事現場に…
河川敷と、工事現場と化し、しばらく被災地として見られていました。
そこに、「栗駒絆の森プロジェクト」という活動を始め、
被災地だった工事跡地の荒れ地に苗木を植え始めました。
何もしない人に限って、言いたいことを、
最後には「こんなところに…」とまで言われました。
黙って、ひたすらに作業を続けてくれる自然を守る会の先輩たちがいます。
東京から仕事でもないのに、奔走してくれるNPOの人がいます。
手伝ってという言葉に応じてくれる人、明石から、相馬から、石巻から
いろいろなところから手伝いに来てくれる人たちがいます。
「一人でも植えたい」と言った湯守に賛同した人、
緑化が「温暖化の抑制」「体積土砂をダムに流さない」「被災地の再生」
いろいろないい方、考え方があるにせよ、実際、身体を動かし、
一緒に活動をしてくれた人たちがいて、少しずつ変わってきました。
血のつながりもない、仕事とは関係のない人が中心となり、
仕事で関係する人たちもただそれだけでなく、活動してくれるようになり、
湯守ができない時も関わってきてくれてここまで来ました。